宮崎大学医学部 放射線医学講座

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放射線治療

わが国は唯一の被爆国であるためか、“放射線”という言葉からは良い印象を受けない。しかし日本人の約2分の1が罹患し、また約3分の1がそれによって命を奪われる“癌”の治療法として、その価値は大きい。放射線が癌の治療に応用できることは100年以上も前から判っていた。しかしこれが、癌の治療法の三本柱の一つであると広く認識されるようになったのはつい最近のことである。

わが国で根治的(癌を根本的に治す)あるいは姑息的(癌による症状を軽くする)目的で放射線治療を受ける患者さんの数は、癌の患者さん全体の約20%に過ぎず、先進諸国の50%にはまだまだ遠く及ばない。事実、癌患者を最も苦しめる骨転移だけに限っても、放射線治療で7080%は疼痛軽減が得られるにも関わらず、ギリギリまで疼痛を我慢させ、挙句の果て副作用も決して小さくない麻薬鎮痛剤に頼っているのが現状である。また、切らなくても治る子宮癌や舌癌でさえ、そのほとんどが発見と同時に「切りましょう」となっているのが現状である。

宮崎大学医学部付属病院では、昭和52年(1977年)10月に宮崎医大附属病院として開院し、今日まで年間200250人、合計6000人の新規患者さんに放射線治療を実施してきた。

放射線治療の多くは、外照射という体の前後あるいは左右の体外部から癌に放射線を照射する方法を用いている(前後対向二門照射、左右対向二門照射)。しかし、最近ではいろいろな方向から癌病巣を含む領域のみに集中的に放射線を照射する原体照射や強度変調放射線治療(IMRT)などの高精度の放射線照射を実施する患者さんも増えて来た。

その他の治療方法としては、イリジウム192 という放射線を出す粒を直接病巣に挿入する方法(腔内照射)を用いた放射線治療を実施している。

当院放射線科では、これらの放射線治療方法を単独、あるいは手術、化学療法、温熱療法などとの組み合わせによる、いわゆる集学的治療を行っている。


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